最先端デジタルSoC設計人材育成プログラム プログラム概要

中級コース

〇 概要

中級コースでは、ボリュームゾーンである28nmノード以細の半導体の設計者を育成します。横断的な知識とEDAツールの使用スキルを身につける「実践コース」、SoC 設計現場での課題解決力を身につける「問題解決コース」と、設計技術だけではない、産業全体を展望する視点の習得を目指す「半導体設計特論」の3つに分かれます。

➢ 目指す設計人材像

設計するだけはなく、設計における問題点の抽出と改善策の提案・試行が行える、チームを牽引するエキスパート

  • 実践コース        :SoC設計に関する横断的な知識とEDAツールの使用スキルを持つ、実践的なSoC設計者
  • 問題解決コース :SoC設計の論理設計、レイアウト設計、検証工程において、現実に直面する様々な課題を解決できる、応用スキルを持つ技術者
  • 半導体設計特論 :設計技術だけではなく、歴史や経済、グローバル的な視点から半導体産業を見渡すことのできる人材

コース修了後、半導体産業で上記のような人材として10年以上活躍する意欲のある方を募集します。

〇 募集要項

受講対象本コースの受講者は以下を対象としています。
・日本国籍を有し、かつ日本に居住している方
・大学工学部電気系等卒業程度の学力、回路システムに関する知識を有している方
・Linux環境やTcl/Tk、Perl、およびC言語に習熟している方
・事前テストに合格していること。(事前テストについてはこちらでご確認ください)
費用負担本プログラム中、すべてのコースにおいて受講料は発生しません。ただし、講座や実習場所までの旅費交通費、食事代等は、受講生の自己手配・自己負担となります。
所属先への確認本コースには拘束時間の長い実習を含む講座があります。一時的に職場を離席して受講いただくことになるため、必ず所属先の上長や職場(または学校)の責任者からの了承を得たうえで申請をしてください。

➢ コース一覧

実践コース

 実践コースは、SoC設計の全体的な流れや各工程における知識、EDAツールの基本的な使用方法を習得するコースです。SoC設計オンデマンドコース、SoC設計実習コースの2コースに分かれます。
 SoC設計オンデマンドコースでは、半導体設計の横断的な知識を身に着け、基礎力・応用力をバランスよく養うことができます。SoC設計実習コースでは、商用EDAツールを活用した仕様設計からレイアウトまでの一貫したプロセスの演習によって、実務に直結した設計経験を短期間で獲得することができます。
 これら2つのコースの受講を通じて、効率的かつ柔軟的に設計スキルを習得できるようになります。

コースの詳細内容は、表のリンク先よりご確認いただけます。

SoC設計オンデマンドコースSoC設計実習コース
主な対象者・これからロジック半導体の設計に携わる予定がある方
・ロジック半導体の設計に興味がある方
・これからロジック半導体の設計に携わる予定がある方
・ロジック半導体の設計に興味がある方
受講申込期間(2025年度)2025年6月23日~7月6日2025年8月19日~9月1日
開講期間(2025年度)7月14日~8月28日
 (動画視聴 合計 約15時間)
※次回開催予定:2025年11月4日~12月26日
2025年9月16日~10月9日
 (週3~5回(平日)、全20回(10時~17時))
※次回開催予定:2026年2月16日~3月18日
場所オンライン東京大学構内
定員20名16名
受講に必要なスキル・CMOS半導体の基礎知識
・論理回路
・CMOS半導体の基礎知識
・論理回路
・SoC設計オンデマンドコースを受講済みであることが望ましい
修了要件各講座で実施する修了テストの結果や、実習中のプレゼンテーション、講義出席状況などを鑑みて修了可否を判断します。修了が認められた場合は、事務局より修了認定証を授与します。

問題解決コース

 問題解決コースでは、SoCの組み立てや設計を牽引するリーダーを目指します。SoC(System-on-a-Chip)の設計フェーズを「フロントエンド設計」、「バックエンド設計」、「エミュレータ検証」の3つに分類した内容で構成されます。
 AIDCが所有する先端EDAツールやエミュレータ、さらにTSMCの最新プロセス技術を活用した設計資産を使用して、各設計フェーズにおいて発生する問題に取り組みます。実際の設計を経験することで、設計現場で即戦力として活躍できるスキルを習得することができます。

コースの詳細内容は、表のリンク先よりご確認いただけます。

フロントエンドコースバックエンドコースエミュレータコース
主な対象者論理設計者から入手したRTLを基に、バックエンドへタイミング制約を含む設計用データを提供する予定がある方フロントエンドから提供される設計データを用いて、設計条件に合致したマスクデータの払い出しを行う予定がある方・エミュレータを使ったSoCの効率的な検証スキルを習得したい方
・設計や開発におけるエミュレータの活用方法を実践的に学びたい方
受講申込期間(2025年度)2025年9月16日~9月29日2025年11月10日~11月24日2025年6月16日~7月14日 9:00
開講期間(2025年度)2025年10月14日~11月27日
全21回(13時~17時)
2025年12月8日~2026年2月5日
全22回(13時~17時)
2025年7月28日~9月11日
全19回(13時~17時)
場所東京大学構内/オンライン東京大学構内/オンライン東京大学構内/オンライン
定員20名20名20名
受講に必要なスキルVerilog、C言語、Linux環境、Tk/tclLinux環境、Tk/tclVerilog、C言語、Linux環境
修了要件各講座で実施する修了テストの結果や、実習中のプレゼンテーション、講義出席状況などを鑑みて修了可否を判断します。修了が認められた場合は、事務局より修了認定証を授与します。

半導体設計特論

 半導体設計特論は、半導体産業を取り巻く環境に関する教養講座です。設計技術だけでなく、業界全体を多彩な視点で見渡し、知見を深めることができます。
 下記の講座テーマから、興味のあるものを選択して受講可能です(講座は順次公開となります)。講座はオンデマンド形式のため、ご都合の良い時間帯に視聴いただけます。

コースの詳細内容は、表のリンク先よりご確認いただけます。

半導体設計特論
主な対象者問題解決コース・実践コース受講者(オプションとして受講いただけます)
講座テーマ・先端半導体設計に関する研究動向
・半導体産業と知財
・半導体産業と経済安全保障
・経済視点での半導体産業
・微細化に伴う IP の専用化と汎用化のトレードオフ
・最新の半導体産業を牽引する企業研究
・半導体産業でのキャリア形成
・半導体産業での起業 など
開講期間問題解決コース・実践コースの開講期間中(1~2時間/テーマ)
場所オンライン
修了要件なし

➢ 受講環境

受講にあたり、以下の仕様を満たしたPCを各自で用意していただく必要があります。

問題解決コース
実践コース-実習コース
・シンクライアントではないWindows PCであること。
(OSはWindows10pro、またはWindows11pro)
・外部ディスプレイ(HDMI)が接続できること。
・1000baseTまたは1000baseTXのLANポートを有していること。
・AIDCで指定したソフト(NoMachine等)を東京大学構内の講義室でインストールできること。
・講義室で、自社のメール(ユーザ登録時のアドレス)を受信できること。
・提供されるLANに接続されているサーバーにPCから自由にアクセスできること。
・ウイルス対策ソフトがインストールされていること。
・外部記憶装置(USBメモリー)等を使用できること。
実践コース-オンデマンドコース
半導体設計特論
動画視聴が可能なこと

上記環境の用意が難しい場合、開講前までに事務局にご相談ください。


➢ 申込手順

応募から受講開始までの流れは、下の図のようになります。次項より申込方法を詳述します。


Step0.

受講資格の確認

本プログラムは日本の半導体産業において即戦力となるような設計者、アーキテクトを育成し、中長期にわたって日本の産業に資する人材を育成することを目的としています。この趣旨に賛同し長く半導体産業で活躍したいという意欲のある方を、募集します。

本プログラムは半導体設計技術者の育成を目的とし、初級・中級(日本国内で実施)から上級(日本国内・米国で実施)レベルのスキルまで一貫して学べるように構成されています。そのため本プログラムは以下の日本および米国の法令等を遵守する等、 技術流出防止にも配慮します。またカリキュラムの提供に協力いただいている企業等の競争上の地位その他正当な利益を害する恐れの無いように配慮します。

  •  外国為替及び外国貿易法(外為法)
  •  米国輸出管理規則(EAR)

受講には、以下の要件をいずれも満たしていることも必要です。

  •  日本国籍を有すること
  •  日本に居住していること

Step1.

ユーザ登録

受講申込には、ユーザ登録が必要です。登録フォームに以下の情報を入力し、登録申請を行ってください。

  • 申請者本人の情報
    • 氏名
    • メールアドレス
    • 国籍
    • 居住国
    • 年代
    • 電話番号
  • 勤務先、所属先の情報
    • 名称
    • 部署・部門/研究室
    • 所在地
    • URL

申請から5営業日以内に、ADIP運営事務局(以下、「事務局」)よりマイページのご案内メールを送信します。
マイページから、各コースへの受講申込を行ってください。

※登録内容によっては、申請が受理されない場合もあります。
※info@adip.jp が受信可能となるようご自身のメーラーの設定をお願いいたします。



Step2~3.

事前テストの申込
 ~事前テスト受験

本コースの受講には、事前テストの合格が必要です。

事前テストについて

事前テストは、下記の要件を確認することを目的として実施されます。

  • 大学工学部電気系等卒業程度の学力、回路システムに関する知識を有しているか
  • Linux、Tcl/Tk、Perl、およびPythonなどの基本的なプログラミングに習熟しているか

事前テストには「事前テストS」「事前テストA」の2種類があり、問題数や所要時間がそれぞれ異なります。
詳細ページをご確認のうえ、マイページから受験申込を行い受験してください。

事前テストに合格された方は、後日マイページに合格履歴が表示されます。


Step4.

受講申込

マイページから、希望するコースへの受講申込を行ってください。申込には、次の情報が必要です。

  • 受講を希望する講座
  • 受講目的
  • 所属機関からの受講承認を得ていることの確認 

申込から5営業日以内に、事務局より結果の通知と受講案内をお送りします。
※定員に達し次第、申込を締め切ります。応募数超過の場合、申込を受理できない可能性がありますのでご了承ください。

講座修了後は、マイページに修了したコースの履歴が表示されます。


〇 注意事項

  • 講座はすべて日本語で実施されます。
  • 問題解決コースの全3コース、及び実践コース-SoC設計実習コースは、AIDCの設計資産/設計データを活用し実施されます。受講にあたっては、開示される設計データがAIDCの所有物であることを理解したうえで、AIDCの定めたルールに従っていただく必要があります。
  • ユーザ登録申請をする際のメールアドレスは、所属組織が支給する、個人が特定できるメールアドレスに限ります。グループメールや複数の方で共有するメールアドレスでの申請はできません。また、MicrosoftやGoogle等がそれらの従業員以外の一般会員に提供したメールアドレス等での申請もできません。
  • マイページの案内は、事務局の審査により本プログラムの受講が認められた方へお送りします。この際の個人情報の取り扱いについては、別途定めるプライバシーポリシーをご参照ください。なお、事務局が受講を認めないと判断した場合でも、不許可の理由は開示いたしませんのでご了承ください。

〇 応募情報の取り扱いについて

応募に際し申請フォーム等に記載された個人情報のうち、受講可否の審査や通知、受講案内などに必要な情報は、事務局内で共有されます。

またアンケートや特定の個人を識別しない状態に加工した統計資料等に利用することがあります。応募者の個人情報は上記目的以外で利用することはありません(法令等により提供を求められた場合を除く)。詳細は、別途定めるプライバシーポリシーをご参照ください。